箱根峠越え

根越えを目指す出発点
通常の宿場町であれば小田原宿から三島宿への行程となりますが、その距離8里(約32km)となり、山越えを考えると1日の距離としては過酷な距離となります。よって、日本橋から出発した場合、小田原まで余裕を持った日程にて進み、道中であり宿泊施設の多い箱根湯本まで足を延ばすことにしました。小田原から箱根湯本までは緩やかな坂で約7㎞となり、翌日の箱根越えは約25㎞まで短縮する事が出来ます。
根の登り
箱根湯本からは、舗装の急な坂が続きますが、その後山中に入っていく行程となります。江戸時代当時は雨や雪・霜により、すねまでつかる泥道になったとのことで、歩きやすい路面を作るため 幕府によって石畳が多く敷かれました。現在の箱根路も当時の石畳を保存もしくは再現しており、これがかなり歩き難い状況を発生させます。(路面がデコボコなので、足を挫きやすい状況にあり、足元を注意しながらの歩行となります。)山行に近い内容にて3時間ほどで芦ノ湖(箱根宿)に着きます(まぁまぁな疲労感)。ただ、ここから本当の頂点となる箱根峠まではまだ30分ほど登りが残り、箱根宿地点で後は下りと判断すると辛い思いをします。
根の下り
箱根峠を超えると大きな幹線道路に入り下りになります。私が歩いた当時は、旧東海道の道が通行止めになっていたこともあり、接待茶屋付近まで、そのまま幹線道路を進みました。この辺りは比較的楽な歩行となります。富士山が見え、駿河湾が見るともうすぐ三島宿との想いが出てきて、気持ちのゆるみが出ますが、ここからが相当長いです。イメージとして、箱根湯本~箱根峠に比べ、箱根峠~三島宿までは2倍に感じました。リハーサルの時にこの地獄を経験しているので、本番は気持ちをキープする事ができ 結果、沼津宿まで行くことが出来ました。
根越え
基本的には、箱根湯本~三島宿は山越えであっても、十分1日の行程で進めるかとは思いますが、それなりの登り、石畳、下りの長さ等全行程の中で一番辛い1日であることは間違いないかと思います。

湯本付近の温泉街

割石坂

石畳(これが結構辛い)

相模湾が見えるがここからが長い

コラム  甘酒茶屋

江戸時代初期に創業、
現在の店主は13代目の
老舗茶屋

芦ノ湖に着く30分前程に位置しており、江戸時代より変わらない製法により、 地場産のうるち米と米麹のみで仕込んだ無添加の甘酒が名物。茅葺屋根に、 店内には囲炉裏もあり当時の風情を感じ取れます。
私は道中安全のお札をもらえました。 また、芳名帳もあり、記帳もしました。

鈴鹿峠越え

根越えに比べると楽?!
箱根越えに比べると、距離的にも短く、坂もあまり急ではないので、 過酷な峠越えという訳ではないかと思います。ただ、 峠の頂点に到達する20分前程からの部分だけ本格的な急登になるので、 その箇所を何と越えれれば大きな障壁にはならないかと思います。 (箱根に比べると意外にあっさり越えられます。)

緩い坂を上っていく

最後に少し急登

鈴鹿峠の頂点地点

頂点の後にすぐ県境

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